昨夜、熊本県を震源とする地震が発生し、
余震が続くなか救助・復旧活動が行われています。
会社に所属していると、防災訓練に参加したり
通常の業務ができなかった日の分も給与が支払われたりと
会社が対策してくれることもあるでしょう。
しかし、そうはいかないのがフリーランス。
一事業主として、危機管理にも自分で取り組む必要があります。
緊急事態でも事業を継続するための計画を
Business Continuity Plan、略してBCPといいます。
今回は、フリーランスが対策すべき防災とBCPについてご紹介します。
■大前提の防災対策を、もう一度確認!
いちばんの前提となるのは、自分と家族の安全を確保することです。
具体的な対策については、専門のWebサイトを見ていただくとして
昨年、東京都では、首都直下地震などに備えて
日常的に活用できる防災ガイドブック「東京防災」を都内の各家庭に配布しました。
こちらはデジタル版も用意されているので、東京で勤務する方は
一度目を通してみてはいかがでしょうか。
また、携帯電話やスマートフォンで利用できる災害時伝言板や
災害時伝言ダイヤルについて、存在は知っているものの
実際には使ったことがないという人が多いと思います。
家族や、法人化しているフリーランスであれば自社の従業員など
連絡を取るべき人と、使い方を確認しておきましょう。
都道府県の帰宅困難者ポータルサイトや
SNSの防災アカウントをフォローしたり、防災関連のアプリを
ダウンロードしておくのも良いと思います。
■新しい現場に入ったら確認したい防災対策
次に、常駐案件への参画が決まったときにとっておきたい対策です。
東京都では帰宅困難者対策条例によって、備蓄などが求められていますが
あくまで「努力義務」であり、すべての事業所が対応しているわけではありません。
・就業している現場付近の避難所、滞在施設を調べておく
地域指定の避難所の場所だけでなく、帰宅困難者を受け入れる
「一時滞在施設」となっている大きな商業ビルなどを確認しておきましょう。
・現場から自宅までの帰宅経路を調べておく
大規模な災害時には、公共の交通機関が機能しないことはもちろん
道路が陥没して物理的に通行不能になったり
救命救助活動のために通行が規制されたり、といった可能性があります。
直線距離に近い経路だけでなく、多少遠回りでも
わかりやすい道順を覚えておくと安心です。
・現場に防災グッズを用意しておく
ヘルメットとはいかないまでも、ペットボトルの水や
粉塵をふせぐマスク、歩きやすいスニーカーといったものをはじめ
携帯電話の充電が切れたときに備えて、
主要な連絡先を控えたメモなどがあると便利です。
■手元にある程度の資金をもっておく
災害の影響で案件の継続が困難になった場合
稼動できた日までの精算となる可能性が高く、よほどのことがない限り
当初予定されていた金額を請求することは困難です。
また、精算がなされるまで、契約の支払いサイトから
遅れる可能性も十分にあります。
そういった状況下では、フリーランス個人が支払わねばならない
住宅費やローンなども、一時的に請求が停止する場合がありますが
すべて救済措置がとられるとは限りません。
反対に、交通費やホテル代など
予期しなかった出費が発生することも考えられます。
そのため、緊急事態に備えて、ある程度の資金を
複数の金融機関に分散させて、オンラインバンキングなども
利用できる状態にしておくことが望ましいといわれています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
フリーランスとしてのリスク対策を、今一度確認していただければと思います。
フリーランスエンジニアのみなさまに向けて、役立つコンテンツをお届けいたします。